VOL.5(2000年6月20日掲載)

●オールスターゲーム
 マイナーリーグでは毎年6月20日ごろから7月上旬にかけて、各レベルでオールスターゲームが行われます。3A、2Aではリーグ同士の対決や、メジャーのアメリカン、ナショナル両リ−グに別れて「アメリカンリーグ傘下 vs ナショナルリーグ傘下」のゲームなどを行います。1Aではカルフォルニア・リーグとカロライナ・リーグが対抗戦を行い、その他はリーグ独自でオールスターゲームを行います。僕がいた1A、サウスアトランティック・リーグではリーグ単独で前半の優秀選手を選出し、北地区、南地区に別れてゲームをしました。

ご存知、試合前のセレモニーは
感動の一瞬
 選手の年令は20歳を少し過ぎたくらいの若手ばかりで、オールスターといえども決して「うまい!」とは言えません(もちろん凄いやつはたくさんいる)が、そんなマイナーリーグでも素晴しいオールスター・ゲームは存在します。ちなみに今年メジャー、アトランタ・ブレーブスに早くもデビューした RAFAEL FURCAL選手は昨年のこのオールスターゲームに出場していました。
 開催はHICKORYから車で北に約9時間、DELMARVA SHOREBIRDSの本拠地メーリーランド州SALISBURYという街でした。僕達はレンタカーを借りて朝早く出発しました。各球団10名程のスタッフがこのオールスターゲームに招待され、3日間のお祭りが始まります。前日に行われるウェルカムパーティーは海岸沿いのしゃれたBARに全選手、関係者が集まります。こういった組織的なパーティーは生まれて初めてだったので、かなり興奮しました。

ランチセレモニーの様子
食事は超豪華
 試合当日の盛大なランチセレモニーは超豪華!各選手の表彰があって、記念の盾とジャージが贈られます。選手にとっては「名誉ある試合なんだ」という雰囲気が一気に拡がります。リーグ殿堂入り選手の紹介もあって、元オリオールズのエディー・マレー選手が選ばれていました。ここでは選手もスタッフもみんな正装で、食事も最高、みんなの気分は否応無しに高まります。

オールスターグッズはほんの一部
 試合中、各球団スタッフは特別席に集まりビールや豪華な食事が提供されました。飲み放題、食べ放題です。さらにここで驚くのは、このオールスターの為に“ロゴマーク”が作られて、それを使ったグッズが数多く売られていることです。これって日本野球と比べるとものすごいことと思うんですが。かっこいい“ロゴマーク”というのは絶対必要なんですよね。それもこういったタイムリーな記念行事には絶対欠かせません。思わず買ってしまいますから。
 試合後のパーティーにはファンの人たちも参加出来ます。しかしここはパッと切り上げて、その後はみんなバラバラになって夜の街に出かけてパッーとやるのは日本と一緒ですね。
 すごいのは、この3日間の費用はすべてリ−グ持ちという点です。ホテルの宿泊もすべて無料!この組織力、華やかさ、演出には感動をこえてビックリでした。ファンだけでなく、我々スタッフに対してもVIP的扱いでもてなしてくれるこの風土には、本当に頭が下がります。「1Aでもこんなにやっちゃうの?」という感じです。1Aがこれなら3A、メジャーは一体どんななんだと、僕には全く想像がつきません。
 本当にこの3日間は楽しませてもらいました。長く勤めているスタッフにとってもこのオールスターゲームは特別なのです。そして何といっても忘れてならないのが未来のメジャーリーガー達。彼等選手がいるからこそ、ファンもスタッフも楽しませてもらえるのです。そう考えると、アメリカ野球界の歴史、伝統、規模には言葉を失ってしまう程の感動を覚えます。

マイナーリーグ球団職員体験記
【VOL.1 はじめに】
【VOL.2 渡米までの過程など】
【VOL.3 感動の初日(後半)】
【VOL.4 現地での生活】
【VOL.5 オールスターゲーム】
【VOL.6 遠征行きました!】
【VOL.7 プロモーション その1】
【VOL.8 プロモーション その2】

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