
嶋田隆さん新コーナー「マイナーリーグものしり講座」がスタートしました。
松井もイチローも野茂も頑張っているけど、ホントに野球が好きなら絶対マイナーリーグ!いやいや、野球が好きでない人ほどマイナーリーグです。その理由はこの講座を読み続ければ「う〜む、納得!」となること請け合いです。
マイナーリーグ(独立リーグ含む)を追い続けて50年以上、訪れたマイナーリーグのボールパークは200以上というまさに鉄人嶋田さんの(こんな人はアメリカにもいない!)熱く、HOTなアメリカンベースボール話しを聞きましょう。
※このコーナーは「ここが違う!アメリカンベースボール」(嶋田隆・著)から部分的に抜粋も含め、掲載しています。
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第5回 アメリカンベースボールについて
アメリカのプロ野球選手層の厚さについては、日本の比較ではなく一般に知られるところですが、まずはアメリカンベースボールの組織と選手数の概略を記しておきましょう。
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所属リーグ
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クラス
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リーグ数
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チーム数
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登録選手数
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計
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メジャーリーグ
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2
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30
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25
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750名
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マイナーリーグ
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3A
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2
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30
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24
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720名
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2A
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3
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30
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24
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720名
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1A
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7
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82
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25〜30
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2,050〜2,460名
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ルーキー
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5
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74
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30
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2,220名
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独立リーグ※
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(2A相当)
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7
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60
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22〜25
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1,320〜1,500名
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合計
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26
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306
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150〜158
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7,780〜8,370
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※独立リーグとはメジャーリーグチームの傘下に入らない、歴としたプロ野球です。実力は2Aクラス。
※※表は2003年のデータです。
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以上のように、メジャーリーグ系が6,460名、独立系選手が1,100名で合計7,560名が存在することになります。現実に、公式登録選手(2000年2月7日現在)は7,286名とされています。ちなみに日本のプロ野球選手は1、2軍合わせて約750名くらいなのでアメリカのプロ野球選手数はおよそ、その10倍にあたります。更にこの他に日本同様ノンプロあり、大学、高校ありという事になります。
アメリカの球団はそれぞれ地域に密着したボールクラブ(企業)が経営しています。各メジャーリーグチームは、メジャーリーグチームを頂点に傘下に3Aを1チーム、2Aを1チーム、1Aを3〜4チーム、ルーキーを2〜3チームかかえています。例えばロサンゼルス・ドジャースを例にとると、3A(1チーム:ラスベガス)2A(1チーム:ジャクソンビル)1A(3チーム:ヴェロビーチ、サウスジョージア)ルーキー(4チーム:オグデン、ヴェロビーチ、ドジャース1、2[ドミニカン・サマーリーグ])合計8チームのマイナーリーグを傘下に持っています(2003年)。親球団はマイナーリーグの球団を資金的に援助し、マイナーリーグの球団は親球団の要請にいつでも応えられるように選手を育て、かつ各リーグの勝利を目的としています。
3A以下の選手達はメジャーリーグ25人の枠に入ろうと厳しい諸条件のもとで並々ならぬ努力をし、練習・実戦を重ね、上のクラスを目指しています。シーズンの途中でも、格下げや解雇は日常茶飯事のごとくシビアに行われているのがアメリカンベースボールで、どこかの国のプロ野球と全く違います。あまりよい例ではないですが、売れない商品をいつまでも持っていても仕方がないと店主が考えるように、監督・コーチたちは勝利に必要な選手達を常に見定めています。それだけにマイナーの選手達にはチャンスがあるし、逆に一度メジャー選手になれたとしても、いつはずされてしまうかわからないという、実に競争の激しい世界が展開されています。
通常、新人はまずマイナーリーグに入り一つずつクラスを上っていき、3〜5年してメジャーリーガーになっていきます。無論、これには例外もあり、中には7〜8年もマイナーリーグにいる選手もいないわけではありません。逆にルーキーから直接メジャーリーグ入りする選手もごく稀にいます。マイナーリーグに入りメジャーまで到達する選手は、全体の3〜4%程度に過ぎないといわれており、即ち、マイナーリーグ(独立リーグ含まず)の選手全体で約6,500人とすると、毎年、150〜200人位の選手がメジャーリーグに昇格されることになります。これをメジャーリーグの30チームで割れば、自ずとチーム当たりの概略人数が出てくるでしょう。
一方全米では毎年約1,400〜1,500人程ドラフトにかかる選手がおり、およそ同数の選手がプロフェッショナル・ベースボールから去っていきます。本当に厳しい世界なのです。
しかしこれら選手達は夢(メジャーリーグ)が実現しなくとも、自分の人生でプロベースボールプレーヤーだったという自負と誇りを持ち、幸せに思っています。3Aは無論のこと2Aで選手だった事は、アメリカン・プロフェッショナル・ベースボールの世界では大変な実績だし、また名誉なことなのです。我が子に「パパはもとプロの選手だったんだよ」と語りうる勲章になり、さらにプロとしての記録は永遠に残るのです。彼等はマイナーリーグを去るに当たり、決して落胆や後悔などしていません。ここまでやったという満足感と自負を持っているのです。なお、プロ野球を離れた人達はスポーツ関係の仕事のみならず、再度大学に戻って学業を続けたり社会の各方面にそれぞれ復帰し、中には医師になったり、大学教授、実業家など多種多様な職業に就いております。もっとも、アメリカは本人の努力次第で年齢制限なしにこれらの人々を平等かつ寛容に受け入れる社会であり、日本のような封建的、閉鎖的な社会とは多少事情が違うのも事実です。 |
マイナーリーグ写真コレクション
ルーサー ウイリアムス フィールド(1929〜:ジョージア州)
Luther Williams Field : Macon Braves[Atlanta Braves傘下/1Aリーグ]
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文/嶋田 隆
写真・構成/オズボーン・ホームラン事業部 |
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