
嶋田隆さん新コーナー「マイナーリーグものしり講座」がスタートしました。
松井もイチローも野茂も頑張っているけど、ホントに野球が好きなら絶対マイナーリーグ!いやいや、野球が好きでない人ほどマイナーリーグです。その理由はこの講座を読み続ければ「う〜む、納得!」となること請け合いです。
マイナーリーグ(独立リーグ含む)を追い続けて50年以上、訪れたマイナーリーグのボールパークは200以上というまさに鉄人嶋田さんの(こんな人はアメリカにもいない!)熱く、HOTなアメリカンベースボール話しを聞きましょう。
※このコーナーは「ここが違う!アメリカンベースボール」(嶋田隆・著)から部分的に抜粋も含め、掲載しています。
|
第4回 日本のプロ野球の本当の実力は?
日本のプロ野球も近年だいぶレベルがあがったと思います。野茂投手や佐々木投手等日本のプロ野球選手のメジャーリーグでの活躍ぶりは嬉しい限りです。そのせいか、日本の大多数のファンは、日本のプロ野球の実力はメジャーリーグの下位のチームくらだと思っているのではないでしょうか。申し訳ないですが、それは希望的観測でその認識は甘いのです。
過去50年の長きにわたり、アメリカンベースボールを観察して来た私は、平均的日本のプロ野球チームの実力は2Aの上位チームから3Aの中位チームの実力だと思っています。異論もあろうかと思いますが、3A上位チームには及ばないと考えます。
まず、3Aクラスともなるとメジャーリーグでの経験者が多いのです。選手は頻繁にメジャーとの往来をし、十分な実力と経験を備えており、チームの実力はメジャーと肉薄しています。3Aはマイナーリーグとはいえ日本で一般的に考えられているほどにメジャーとの差はなく、私は3Aを準メジャーリーグと呼びたいほどです。
したがって日本の野球はあまく見ても3Aの中位のレベル以上には思えません。日本の球界に携わる人やプレーヤー、そしてファンには申し訳ないですが、持論を崩すわけにはいかないのです。もちろん日本のプロ野球にもひと握りの例外選手がおりますが、ここでいちいち例外選手を取り上げても意味のないことです。
何故なのか?球場の広さが違う、選手の体型が違う、試合数が違う、競争の激しさが違う…と理由を考えてみましたが、とにかく“迫力”が違うのです。メジャーリーグはもちろんマイナーリーグの試合を実際に見ていただくのが一番よいと思いますが、1Aにさえ150キロの豪速球を投げる投手が当たり前にいるというのがアメリカンベースボールの世界なのです。
また実際、日本で活躍する外国人選手のほとんどは3Aからの、しかも特別に有力な選手でないという事実からも海の向こうのマイナーリーグのレベルの高さ、および選手層の厚さがお分かりいただけるでしょう。
あるいは日米野球で過去に勝った実績があるではないか、と反論されるかもしれませんが、だからと言って、日本のプロ野球全体の実力がメジャー並みだ、などとはおこがましいとさえ思います。彼等だって調子の悪い時があるのです。たまたまそんな時に日本のチームが勝ったということなのです。
例えばシーズンを通して日本の平均的プロ野球チームとアメリカの2A上位チームと試合ができたら、どんなに素晴らしいことかと思います。1シーズン戦って、互角の勝負で終わることはまず間違いありません。ただこのようなことは残念ですが、実現性のないことでもあるでしょう。であれば、日本のプロ野球にいる外国人選手だけを集めて1チームを作り、シーズン後に20試合程度、日本のチームと試合をやってみたらいかがなものでしょうか。日本の野球のレベルも判り、楽しいこと請け合いですね。日本のプロ野球機構のトップの方々も、それぐらいのことも考えて実行していただきたいものです。 |
マイナーリーグ写真コレクション
リバーサイド スタジアム(1987〜:ペンシルベニア州)
RiverSide Stadium : Harrisburg Senators[Montreal Expos傘下/2Aリーグ]
|
|
 |
|
文/嶋田 隆
写真・構成/オズボーン・ホームラン事業部 |
|
|
|
|