Goyard Club >> 賛同者&ファン >> 石塚 公昭 >> 覆面レスラー&エッセイ

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 黒人のジャズ、ブルース人形やその他の作品ともちょっと違うこの貴重な作品と、石塚さん執筆のエッセイをどうぞお楽しみ下さい。

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 この二人はレスラーとマネージャーである。
 架空の二人だが、エックスなどと名乗るレスラーは全米にたくさんいて、ドクターだキラーだミスターだと、いいかげんなものだった。昔、来日レスラーは羽田で記者会見をやったものだが、そのころの脱げやすいマスクのレスラーというわけだ。外人レスラーは悪役ということになっていて、物凄いキャラクターがひしめいていた。悪役というと、今は神経質なタイプが恐いが、当時は野獣系と相場が決まっていて、漫画雑誌などにこれまたいいかげんな出自が披露されていた。「ケーブマンは洞窟で発見されたのです。」なんて記事には毛皮をまとってヒゲだらけの男が、骨付きなま肉をかじっている写真などが添えてあった。そんななか神経質的に恐く、そう言った意味でモダンだったのがスカル・マーフィー。子供の頃の病気のため全身に毛が一本もなく、弁護士をしていたが、その容貌のため仕事がなく、酒場で暴れていた所を、下品さでは一級のブルート・バーナードにスカウトされたということであった。
 この人はプライベートでも実際、冷酷だったようで、ホンモノの恐さがあった。後にピストル自殺を遂げたが、そのピストルがキラー・コワルスキーのニードロップで耳をそぎ落された、ユーコン・エリックとインディアン・デスロックのドン・イーグルが自殺を遂げた物と同型のピストルであった!(私はいったい、なにを言っているのだろう。)自殺の理由が「このままだと、俺はホントに人を殺してしまう。」だそうで、女性週刊誌もかくやという逸話がまことしやかに伝わっていた。どこまでが本当なのかは知らないが、そんなことはどうでもいいのだ。夢を見られれば、本当の事はドウでもよいというのが私である。実際、誰が強いかというのはそれはそれで気になるものだが、ウソ臭い中にホントを見るのも良い物である。

                                    文/石塚公昭




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