Goyard Club >> 賛同者&ファン >> 石井 義章

バックナンバープロフィール  

レンズのむこうは宝島




【Part.35】
カメラアイコン 中国写真紀行…その2
 途中で露出の話をはさんじゃいましたが、10 月号に引き続き中国のスナップのご紹介です。
 これをご覧いただきながら、すっきり見栄えのいい写真を撮るコツを覚えちゃいましょう。
 重要なコツのひとつに「ポイントをしぼる」があります。
 人間欲張りなもので、どうしても一枚の写真にたくさんの情報を入れたくなるもの。それも大切なことなのですが、後で写っているいろいろなモノを説明しなければならない写真になってしまいます。
 ポイントをしぼると言ってもイメージがわきにくいかもしれませんが、井石流のコツは簡単明快。全体を撮ったら、おまけのつもりで気に入った被写体を選んでアップにしてシャッターを押す、これだけです。
 風景なら木や花や川など、記念写真であればお気に入りの人(?)のアップ、といった具合に頭マーカー(イメージで囲んだ部分)を切り取って写真にするだけ。タテ位置にするだけでも効果的なこともあります。
 すなわち「お気に入りはもっとアップで」というわけ。簡単でしょ。ただ、人の場合はあまりアップだとトラブルの可能性なきにしもあらず。ちょっと注意が必要かもしれませんね。
 後でトリミングという方法もありますが、せっかくの画像が荒れてしまうので、あまりお勧めできません。できるだけ画面いっぱいに撮る醍醐味を実感して欲しいものです。
 以前にもふれましたが、画面からはみ出し覚悟で撮ることで、撮る側の気持ちが写真に伝わり、見る側にも強い印象が残るものなのです。河原の石ころの集まりだって、アップで撮ったら中に宝石が!なんてことがあるかもしれませんよ。
 
 


中国は自転車大国。通勤なのでしょうか、ひっきりなしに通る自転車。ヨーロッパ的な電話と東洋的建物、そしてタイミング良く並木と自転車が重なり、白いシャツをくっきりと浮かび上がらせることができました。やはりスナップも光のコントラストが重要なポイントのひとつですね。
中国の典型的なおじさんって感じがして思わず撮ってしまいました。今の青年とは骨格まで違うように感じます(本当はもっと近寄って撮りたかった…)。歯並びが何とも印象的で、顔の色つや、声の大きさはやっぱり中華パワーか―などと思いつつシャッターを切っていました。


これは歩道橋の上から撮影したのですが、なぜか日本の橋より高く感じました。高さの基準があるはずなのですが気のせいかな? でも高い位置からの撮影は気持ちが良いですね。中国の交通システムはヨーロッパに習っているとか。また、安全は自己責任が問われる環境と道路幅の広さのためか、複雑な交通事情のわりに、交通事故が少ないように思いました。
明るい窓辺の席で自然光と銀レフと鏡で撮影。これもりっぱな三灯ライティング。人間を撮るときも同じですが、やはり鏡とレフ板は魔法の板です。料理はアップで撮るのがおいしさを出すポイント。小さく撮ってしまうと素材がわかりにくいこともあるので、はみ出し覚悟で大きく撮るとイイ感じに撮れます(日本料理のように、器とのバランスに配慮した料理などは、器と料理の両方入れた方が良い場合もあります)。

明この置物、本当は実物を買って持ち帰りたかったのですが、20kgはあろうかという石の塊。ちょっと無理でした。なんともいえない良い表情の彫刻でしょ? アイボリーと黒のコントラストがまた良い感じ、いまだに印象に残っている置物です。外側の顔も見せたかったのですが、全体を撮ってしまうと周りのモノも入ってしまい、この置物の印象が薄くなってしまいます。そこでグッと近寄りました。写真はポイントをしぼることで、撮りたいものがハッキリするんですね。