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「アメリカ新喜劇」は毎週月曜日に更新します!

 Vol.12/2001.7.9更新
『「Please Be Relax!」って
     言われてもなぁ………』の巻
 アメリカを旅するのなら、そして、パック・ツアーに嫌気がさしているのなら、モーテル旅が断然安くてアメリカンです、とはボクがしょっちゅう言っていることです。
 既製の旅の数倍も、アメリカという国を感じることが出来るのは保証付きですが、ここでひとつ、モーテルの部屋の愛想なさに耐えられるかどうかは、人それぞれですから、覚悟しておいて下さい。
 ひと部屋一泊4人まとめて、50ドルクラスのモーテルには、およそ飾りというものがないと思っておきましょう。たとえ安物のおもちゃでもいいから、小さな額が壁にあるだけで、少しは安心するものですが、まぁ、期待ははずれます。なあんにもありません。
 でも、そこがいいんです。壁の染み、申し訳程度のシャワー室のタイルのひび割れ。薄汚れた電気スタンド。ベッドのきしみ。ひっかかるカーテン。車を8時間走らせたあとに転がり込んだその空間は、雲の上に浮かぶ箱のように軽くて自由。映画で観たのを真似して、靴をはいたままベッドにぶっ倒れると、嗚呼、アメリカ!………というのを、モーテル旅の理想として、10ヵ月も走った頃のこと。アリゾナ州のビスビーという小さな町に入りました。同じアリゾナでも、お日様とサボテンのツーソンとはうって変わって、一面の銀世界。すぐそこはメキシコ国境だというのに、標高が高いから相当冷えます。で、小さなモーテルを探すのですが、どうやら、ボクのような放浪旅男を迎えるような土地ではなく、スキー観光客のための場所らしいのです。だから、並んでいるのは、予算の倍もするB&B。いわゆる、小じゃれたペンションですね。「各部屋の個性が自慢なんだ。どうぞ、のんびりして下さい。」と鍵を渡された、その部屋は!壁にベタベタと世界地図が!そして、古いミュージカルのチラシのコピーが!………んっと……あのぉ、おたく、さっき「のんびりして下さい。」とおっしゃいましたか?この部屋で?……地図に囲まれて?あぁ、はいはい……個性的な部屋って………なるほどなるほど、ははははは………大好き!!
部屋にはフサフサ毛の猫-ソフィー。ボクが猫好きになったきっかけは彼女です。

文・写真/東野hoboひろあき


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