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プロフィール  


コラムを書いてくださる菊池航さん。
 VOL.6 (JUL 30th.2000)
 オールスターゲームを見てきました!

 つい先頃行われた「72nd ALL-STAR GAME」を観戦するためシアトルに行ってきました。皆さんご存じのとおりで、当地でのICHIROの人気は本当に凄まじく、スポーツ系の雑誌、新聞は軒並みカバーにICHIROを掲載し、街頭での地元ALL-STAR GAMEを盛り上げるのに一役かっていました。ここでは私が見てきた、多分テレビでは放送されなかったようなことをお伝えできればと思います。

 ALL-STAR GAMEの会場であるSEATTLE MARINERSの本拠地「SAFECO FIELD」に隣接された会場では、「FANFESTA」が行われ、子供が楽しめるアトラクションからオールドファンが楽しめる資料の展示までが、球場ほどはあろう広大な敷地内にひしめきあっています。期間中に2度入場したのですが、私が最も時間を費やしたのは今年100周年を迎えたMINOR LEAGUEのブースでした。A級からAAA級までの全てのチームのキャップが巨大なボードにレイアウトされており、それらは全て販売されています。私を含めた多くの人がここぞとばかりに普段は手に取る事のないキャップを購入していました。最も盛況だったのは、往年の名プレーヤーが来場し、サイン会をするブースです。いったいサインをもらうまでに何時間かかるの?というほどの行列でした。会場の一角はスポーツカード屋やアンティーク屋が沢山出店していて、端から丁寧に見ていったら2時間は裕にかかるでしょう。ICHIROのカードはいずれの店もレギュラーカードでほぼ$20-でした。ルーキーとしては異例の高額カードです。その中で私は新聞社が球場で配ったICHIROの応援ボードを購入。(日本についたら、見事に折れ曲がっていました。)その他ALL-STAR限定首ふり人形など、いずれもお金と時間があれば欲しいものばかりです。

これが有名なLEFT FIELDの入場口です。球場の入り口に来ると本当にワクワクしますね。 FANFESTA内のMINOR LEAGUEのブース。後方に見える白いボードに全チームのキャップが飾られています。

 さて、本会場であるSAFECO FIELDでは8日から10日までイベントが3日間行われたのですが、初日8日は「ALL-STAR SUNDAY」と題され「LEGENDS & CELEBRITY SOFTBALL GAME」「FUTURES GAME」が行われました。「LEGENDS〜」は有名人と往年の名選手による混成の2チーム「LATTES」と「ESPRESSOS」がスローピッチソフトボールをするものです。SEATTLEだからって、このチーム名。お祭りだからいいんです。メンバーには、全米で放送された話題の「SURVIVOR2」の勝者、地元シアトルのバンド「PEARL JAM」のメンバーからNBA CHAMPSのL.A.LAKERSからはR.FOX(ブーイングに苦笑い)まで様々なジャンルの有名人から、ERNIE BANKS、OZZIE SMITH、DON MATTINGLYなど球界からも豪華なメンバーがソフトボールで戯れました。FUTURES GAMEの開始時間が決まっているため、できるところまでやるという何とものんびりとしたゲームですが、特筆すべきは彼等が着用するジャージが特注であることです。胸のロゴマークや背ネーム、背番号まで本番のALL-STARと同じ雰囲気で作りこんでました。会場で販売したらそこそこ売れそう(絶対買いそう)でした。観客数は5割ほどの入りでしょうか。正直にいえば、ALL-STAR GAMEに対する先入観のせいで、観客の少なさに拍子抜けしてしまいました。そんな時でも楽しみはありますね。野球を見ながら、お天道様の下で飲むビール。SAFECO FIELDにはシアトル発祥のビール「RED HOOK」が$6-で売られており、乾燥した空気と強い日ざしで乾いたノドを潤すには最高です。3日間を通して何杯飲んだか・・・。ちなみにSAFECO FIELDで飲める生ビールはRED HOOK ESB、RED HOOK HEFEWEIZEN、MAC & JACK'S AFRICAN AMBER、HENRY WEINHARDS。アルコールがダメな方はレモンを丸ごと使ったレモネードがおすすめです。コーラなどは、オールスター仕様のスーベニア・マグ$4-にいれてもらうこともできます。

WORKOUT DAYでア・リーグのファン投票第一位を表賞されるイチロー。ズームが足りないので画面を撮りました。 本番前日に行われたパーティー会場です。ロゴマークが見えますか?ちゃんとALL-STAR GALAになっています。感心するばかり。

 ここで今後セーフコ・フィールドへ行く方へ少しアドバイスを。晴れて暑い日でも観戦の際は長袖シャツを1枚持っていくと良いでしょう。日射しを避けるため1歩日陰に入っただけで、海から吹く風が冷たく感じることさえありますので、日が暮れるとかなり寒く感じます。特に外野席の上方は、まともに風をうけるので気をつけてください。決して、地元の方々の感覚に合わせないように。
 2日目からフィールドにICHIROが現れるとあって、その後のテレビ報道は凄かったようですね。テレビで伝わりきらない会場での盛り上がりですが、2日目「WORKOUT DAY」の「HOMERUN DERVY」は結果としてL.GONZALEZの優勝で終わったのですが、盛り上がったのは1回戦で見せたJ.GIAMBIの14本のホームランでした。それ以上の盛り上がりがあったのは、公開練習中に行われた「TOP VOTE-GETTER AWARS」でAMERICAN LEAGUEの最多得票数を受けてICHIROが表賞された瞬間です。大歓声の中でB.BONDSと肩を並べトロフィーを掲げるICHIROを見たら鳥肌がたちました。
その夜は海岸沿いのピア66にある大きなレストランで選手も含めた関係者によるパーティー「ALL-STAR GALA」が行われていました。私はそのすぐ隣のレストランで食事をしたのですが、中の様子は伺い知れないものの、こちらのレストランまで届くほどの大音量でロックやヒップホップが流れて、かなり盛り上がっている様子です。海に面したテラスでシーフードを食べ、ここではRED HOOK INDIA PALE ALEを飲みシアトルの夜を満喫していると、いきなり海上でALL-STAR GALA用の花火大会がスタート。お裾分けをもらって得をしたような気分で帰路に着きました。
 さて「72nd ALL-STAR GAME」当日です。私はシアトルに到着して、まっ先に購入したALL-STAR GAME PLAYER T-SHIRTS「RIPKEN#8」を着用して出発。実は私はICHIROさることながらC.RIPKEN JR.をお目当てにしていたのです。昨年はわざわざボルチモアまで行ったら怪我で欠場しており、アメリカで見るのは最初なのでした。本年度中に再渡米する予定がないのでRIPKENを見る機会はおそらく最後でもあり感慨深く球場へ入りました。入り口では来場者へのプレゼントとしてALL-STAR来場者限定(各リーグ25000個)の首ふり人形が配られました。幸運にもAMERICAN LEAGUEをゲット。
試合当日の午後2時、開門直後の様子です。ワクワクを通り越してジーンときました。こちらのゲートがHOME PLATE。 ダウンタウン方面からの道は露店やイベントでこの混雑。右手の建物がFANFESTAの会場で、その奥は建設中のNFL SEAHAWKSのスタジアム。

 ここでSAFECO FIELDへ行く方へもうひとつアドバイスを。選手からサインをもらうなら会場と同時に入場するのは当たり前ですが、その際の入場口はよくテレビに映るダウンタウン側の「LEFT FIELD」ゲートではなく、駐車場がある側の外観が地味な「HOME PLATE」ゲートから入場すると、ベンチの近い場所へ早く出られます。サインをもらおうと同じ事を考えている地元のファンが沢山いますから、彼等の行き先に注意していれば間違いないでしょう。ダグアウトの真上の所と、ダグアウト横にあるカメラマンのスペースが途切れてフィールドと客席が近くなった所の2箇所がいいようです。昨年に訪れた際はM.CAMERONはダグアウトの上にあがり、座ってサインに応じていましたし、今回はD.JETER、J.POSADAはそこでサインをしていました。ICHIRO、C.RIPKEN JR.、A.RODRIGUEZは後者のところでサインに応じていましたよ。確率が高いのはおそらく後者ですが、楽しいのはダグアウトの上かもしれません。ダグアウトの上に立ち警備にあたる係員は実に気さくで面白い人達でした。とくに年輩の係員の方はファンに親切です。重そうな荷物を預かってあげたり、暑いので自分の水を飲ませてあげたり、中には日焼け止めを貸してあげていました。「ICHIROはサインを始めた所以外ではやらないよ」とか情報も教えてくれます。そしてルールに従わないファンや、椅子の上に立つなど危険なときには毅然とした態度で注意をあたえるなど、威厳を感じさせる仕事ぶりも素晴らしいものでした。野球をとりまく環境の良さと、ファンとプレーヤーと球場の関係はアメリカに行く度に、とても羨ましく思います。

 この日の結果はご存じのとおりです。私個人としては「すごい!」という興奮と、「信じられん」という虚脱感が、何度も繰り替えされる、体験したことのない1日でした。しばらくは、この余韻で少しくらいの嫌なことはやり過ごせそうです。「生涯で1度でも見れたらいいなぁ」などと思っていたALL-STAR GAMEが、近年稀にみる素晴らしいALL-STAR GAMEを観戦できて本当に良かった。一生の運を使い切っていなければですが・・・。

次回更新をお楽しみに!

練習、集合写真撮影、大勢のファンへのサインを終えてダグアウトに帰ってきたイチロー。間違いなくカッコイイです。

文・写真/菊池航(バックドロップ) 構成/オズボーン・ホームラン事業部

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