2007年10月23日

食品の再利用と食の安全性について

 ウソはいかん。ということを前提にお話ししたい。
 赤福餅の賞味期限改ざん問題である。賞味期限を偽って消費者を騙したことはいかん。
 しかし。
 赤福の歴史は300年である。ということは江戸時代中期ということだ。赤福餅は江戸時代から続く食品ということである。
 今回、問題になっている”はがし”というものは売れ残ったものを餡と餅に分けて再利用するというものだ。
 誤解を恐れずに言うと、「エエじゃないか」と思う。元来日本人の食文化では、鏡餅などが堅くなった時、”かきもち”にして食べていた。おかきやあられ、せんべいが生まれた背景には”食品の再利用”があったのだ。
 これこそ、今、世界が注目している”モッタイナイ”の精神だろう。賞味期限が切れた瞬間に廃棄されるコンビニ弁当やハンバーガーに比べ、赤福の”はがし”はまさにモッタイナイの発想ではないか? 
 問題はそれをあたかも新品であるかのように販売したり、「賞味期限」を偽ったことであり、”はがし”の是非ではない。
 私達は、今一度「食の安全性とはなにか?」を考える必要があるのではないだろうか?もともと賞味期限とは何なのか? 賞味期限を長くするためにどれほどの保存料が必要なのか? また、賞味期限内ならば安全なのか? 賞味期限が切れる1分前は安全で、1分後は危険なのか? 
 おそらく、300年続く赤福には賞味期限という発想がなかったのだと思う。江戸時代の発想では、「食べられなくなるのはカビが生えたり傷んだニオイがした時」である。それを感じない限り売るし、買った後に「どれぐらいたっても食べることが出来るか?」は買った人達が判断することことだったのだ。
 それを「なんか最近は賞味期限とか決めなあかんそうでっせ」ってことで「よそさんはどれぐらいなん? ほな、うちも**日ぐらいで」ってなことで決めたものの、売れ残りを見ると「これ、まだいけまっせ」となり「捨てるのモッタイナイし、はがして使いましょか」ってことなんじゃないの?
 だから、一番始めに「赤福に賞味期限なんかおません。食べられるときまでが食べられるときです」とか「餅も餡も保存食です。賞味期限はたぶん…、長い!」とか言っておけばよかったのだ。
 鰻屋のタレやクサヤの汁や糠床は上手く受け継げばいつまでも使い続けることが出来る。賞味期限なんてないのだ。

 ベルギーがEUに加盟して、ベルギービールにも”賞味期限”を明記しなくてはならなくなった。アルコール度数の高いベルギービールのなかには賞味期限という発想がないものもある。ワインやウイスキーに賞味期限が無いように。でも、まービールはアルコール度数10%前後だし…ってことで、つけさせられるようになった。
 ここに1本のベルギービールがある。賞味期限は?20年後です。これでイイのだ。もちろん、21年たっても上手く育てていれば飲めるはずだ。いや、むしろ熟成が進み素晴らしい味になっているだろう。しかし、保管の方法を間違えれば20年どころか1年目でもダメになっているかもしれない。賞味期限はOWN RISK 。それでイイのではないだろうか?
 
 さらに比内地鶏。(ちなみに比内鶏は天然記念物なんで食べることが出来ません。比内鶏使用!なんてのは、はなから嘘八百)
 卵を産まなくなった廃鶏を1羽50円で買って、比内地鶏として売れば1羽1000円になるそうだ。
 味は「燻製にすればプロでもわからない」とのこと。
 廃鶏の硬い肉を「やっぱ、比内地鶏は歯ごたえがあるねぇ」といって喰ってたわけだ。
消費者の”食のブランド志向”をあざ笑うかのような出来事である。
 
 食通をあざ笑うかの事件といえば、これなんかもそーだろう。

 奈良の素麺のブランドで”三輪そうめん山本”という会社がある。”みわやまもと”としてブランド感が定着している。
 岡山に”三輪山”という山がある。その名前を利用して、大阪の業者が”三輪山本舗”という素麺(中身は中国製)を販売している。
「うちは”みわ・やまもと”じゃないよ”みわやま・ほんぽ”だよ」これ、すごいね。ある種の天才?

 九州の大分に宇佐という地名がある。ここで製造した商品をMade in USAとして販売した業者がいる。「U.S.A.じゃないよ、USAだよ。点々ないでしょ。宇佐で作ってんだからウサでいいじゃん。」これもある種の天才?

投稿者 fujiwara : 2007年10月23日 10:21

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コメント

ごぶさたです。花乃ジャン・種吉です。

たいへん興味深いです!
あと申し遅れましたが、この前の日ハム優勝の瞬間に関する見解にも共感します。

投稿者 suzie : 2007年10月23日 11:33

こんにちは。
「賞味期限が切れる1分前は安全で、1分後は危険なのか?」
藤原さん同感です!!
先日、某デパ地下にランチボックスを買いに行ったら、
時間ですからと目の前で下げられてしまいました。
「えっ?1分過ぎたたけで??今並んでいたんですよ。」
時間ですからと廃棄していました。
私の1分前に買ったお弁当は安全で、過ぎたらだめなんておかしいですよね。

食中毒の危険性とか食品衛生についてだとか、理解すれば回避できることも多々あると思うのです。
賞味・消費期限に目くじらを立てるより、これを期に食について見直す機会になれば…と思います。
ちなみに、消費も賞味も私の舌と胃袋(少しの知識)が決めておりますww


投稿者 いけだま : 2007年10月23日 15:52

神戸のフロインドリーブの専務(女社長のダンナ)さんに、シトーレン(ドイツのクリスマス菓子)の2年ものを食べさせてもらったことがあります。

てきとうに発酵していて大変おいしい。
出来たてよりもはるかに旨い!

「けど、これ売られへんねん」と専務。
1年もの消費期限は法律でアカンそうです。
「法が食の文化をダメにする」と言うてはりました。

投稿者 タウンボール伝道師 : 2007年10月23日 16:02

花乃ジャン・種吉ことsuzieさんへ。
いやぁージャン・種吉、懐かしいですね。「国鉄(まだJRでなかった)のみどりの窓口」のネタ、面白かったですね。
その後、ジャンさんは役者として朝ドラの事務員というチョイ役でお見かけしましたがその後はどうなさってるのでしょう?
前田一球・写楽さん、浮世絵亭三吾・十吾さんはお元気でしょうか?
って、違うとこに食いついてしまいました。

日ハム優勝のシーンも良かったですね。

いけだまさんへ
1分アウトの弊害を体験された方の生の声、ありがとうございます。
まるで笑い話ですね。時報とともに激変するのでしょうか?

タウンボール伝道師さんへ
賞味期限って、大量消費文化が生んだ悪習じゃないかって気がしてきました。

投稿者 藤原ヒロユキ : 2007年10月24日 00:38

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