2006年02月12日

女子モーグル

トリノ・オリンピック、女子モーグルを予選から決勝まで観てたら午前4時になってた。
日本チームとしては残念な結果だったが、試合としてはイイ試合だったと思う。
上村愛子は特に問題ない滑りをしたがやっぱ、カーリー・トローとジェニファー・ハイルは強いってことでしょう。
私のなかでのトリノ五輪は終了しました。早っ。

愛子が滑り終わったとき2位だったけど、その時1位のカーリーとの点数差が開いてたんで「あぁー、これは間に入ってくるなぁ。嫌な言い方だけど残り4人のミス待ちしかないな」と思った。あそこでカーリーの前に出るかもっと近づいておかないと…。

個人的にものすごく応援していた里谷多英はやはりさすがという”あわせかた”だった。決勝に関しては、第1エアーのあとのターンですこし板を横にしかけたがすぐに立て直し、その後のミドルセクションはカッコイイの一言。ガンガンと先落とししてフォールラインを外さないターンはほれぼれした。贔屓目かもしれないが。
フロントフリップもイイ感じだったんだが、ランディングで右足取られてボトムセクションでちょっとグズグズになったのが本当に残念だ。あのミスがなかったら10位はおろか6位以内、いや、銅ぐらいいってたと思うのも贔屓目?
あー、あれがなかったらなぁ。ま、他の選手もミスがあっての、このリザルトですから「タラレバ」は無しなんでしょうが、タイムの得点なんか上位陣とひけを取ってないでしょ。6.02ですよ、あの順位で。

あらためてリザルトを見直しても、悲しいかな愛子はタイムのポイント5.76なんですよねぇ。たしかにエアーのポイントは3位なんですが、ターンの12.50も6位のスドバの13.2より悪いしね。
これ、けっして上村愛子にいじわるを言ってるわけでなく現実としてエアーは25%のウエートしかなく、ターンとスピードで50%+25%=75%なんだよねぇ。モーグルってやつは。
しかし、日本のマスコミは派手なエアーの映像ばっか流すからか、モーグル=飛ぶみたいに思われてて、ここが決まると「イイ」みたいになっちゃってる。
なかには「なんでエアのウェイトが低いのか?」と怒ってる人がいるようだが、ならばもっとエアリアルや飛び系といわれる競技を観てあげてください。応援してあげてください。
エアリアルや飛び系を観ず、モーグルのエアーのウェートを上げろと言うのは、モーグルという種目がフリースタイル・スキーの中でどのように育ってきたかを理解していない発言だと思う。
フリースタイルにはモーグルとエアリアルとバレー(途中からアクロと呼ばれた)があって、はじめの頃はほとんどの選手が全種目をやってたわけだ。でコンバインで優勝を競ってた。その当時は「3種目の総合優勝者こそ真の王者」みたいな感じだった。
それがどんどんスペシャリスト化していった。で、飛ぶのが得意な人はエアリアルに行った。さらに今ではワンメイクとか「飛び系」と呼ばれる競技になっている。
だからモーグルは「ターン」とか「スピード」とかの「スキーの滑り本来」を評価するゲームなわけ。「急斜面をガンガン滑り降りてくる迫力とスピード」が原点なわけ。そのガンガン滑るの中にちょっと派手めに飛んでみるってのが入ってただけなのだ。はじめの頃は、エア台もなく自然のコブの中でデッカイやつ見つけて飛んでたわけだから。
たしかに「キレイ」に「きめる」ってことで得点が出るわけだが、そこに『カッコイイー!』と叫ばせる「滑りのすごみ」が欲しいわけよ。スキーを雪面にコンタクトさせ、トップを横にせずフォールラインに縦に入り、ショックを膝と腰で吸収する。リズミカルな流れの中に、ときたまコブを蹴散らす重低音と雪煙というおかずを入れる感じ。カッコイイと叫ばす原点は「滑り」の「すごみ」なのよ。カーリーなんかの滑りみてると『カーリー、カッコイイ』と身震いする。それがモーグルの魅力なのよ。わっかるかなぁー。

投稿者 fujiwara : 2006年02月12日 00:28

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